(CNN) イラクの首都バグダッド中心部で11日、アバディ政権への批判を強めるイスラム教シーア派の指導者、サドル師を支持するデモ隊が治安部隊と衝突し、市当局によると警官1人が死亡、7人が負傷した。
サドル師は同国の選挙管理委員会が腐敗しているなどとして改革を求めている。
支持者らは、政府機関や外国大使館が集まる市中心部の旧米軍管轄区域「グリーンゾーン」の境界にまで到達した。現場のビデオには、警察側がデモ隊に催涙ガスを発射する場面が映っている。
サドル師は衝突後の声明で、治安部隊が非武装のデモ隊に過剰な実力を行使したと非難。人権団体の介入を求め、アバディ首相の責任だと主張した。
アバディ首相も声明を出し、国民には平和的なデモを実施する権利があるが、公の秩序も重要だと指摘。暴力についての調査を指示し、責任者の逮捕を約束した。
国連イラク支援団(UNAMI)は首相が調査を指示したことを歓迎すると述べ、双方に平静を呼びかけた。
イラク合同作戦司令部によると、グリーンゾーンには同日、市東部からロケット弾が撃ち込まれた。デモとの関連は不明。ロケット弾による死傷者は報告されていない。