(CNN) オーストラリアのニューサウスウェールズ州でこのほど、重機とともに大きな水たまりに落ちて身動きが取れなくなった男性が、ヨガの「コブラのポーズ」のような姿勢で鼻から上だけを必死で水面に出し、数時間後に無事救助された。
ダニエル・ミラーさん(45)は7日、シドニーから北に約300キロ離れた自分の所有地付近でパワーショベルを操作していた。ところが泥水のたまったくぼ地に転落した際、パワーショベルに取り付けてあった棒の下敷きになってしまい、身動きが取れなくなった。
ミラーさんは必死に背中を反らし、水面から顔だけを出して呼吸を確保。助けを求める声に気づいてくれたのは、500メートル離れた近所の人だったという。
「脱出できなかったので、頭が水の上に出るように腕で支えなければならなかった。(ヨガの)コブラのポーズみたいな感じだ」とミラーさんは地元紙に語った。「私はヨガ行者ではないが、ヨガに命を救われたと言ってもいいと思う。あとは生きたいという意志の力だ」
泥水の中で身動きが取れなかった時間は救急隊によれば2時間程度だが、ミラーさんの妻は交流サイトのフェイスブックに5時間だったと書いている。どちらにせよ、地元警察の言う通り「命が助かったのは非常に運がよかった」のは間違いない。
「雨が降っていなくて助かった。ずっと鼻が水面すれすれだった」とミラーさんは語った。
救助されたミラーさんはヘリコプターで病院に搬送され、低体温症と軽い背中の傷の手当てを受けた。
「身動きが取れないでいる間ずっと、妻と小さな2人の子どものことを考えていた」とミラーさんは地元紙に語った。
泥水にはまり、鼻だけ出して救助待つ