警官が黒人男性に性的暴行、抗議広がり逮捕者も パリ

警官による22歳男性への性的暴行に抗議する人々

2017.02.10 Fri posted at 10:53 JST

(CNN) パリ郊外で警官が若い黒人男性に性的暴行を加えたとされる事件を受け、激しい抗議が周辺の町に広がっている。

事件は2日、パリ郊外のオルネースーボワの団地で4人の警官が22歳の黒人男性を地面に倒して殴打した上、警棒を使って性的暴行を加えたというものだ。

仏内務省によれば、事件に関わった4人の警官は全員、加重暴行で起訴されている。うち1人は強姦罪でも起訴された。

警官らが近づいてきた時、被害者の黒人男性はヘッドフォンをかけて歩いていたという。

男性は地元テレビ局に対し「彼らの口調が激しいことに気づいて、かなり本気になっていると思った。だから壁に向かって立った。すると警官の1人に殴られた」と語っている。

「うち1人が警棒を取り出し、自分の尻に突っ込むのが目に入った」と男性は述べた。男性はうつぶせに倒され、手錠もかけられたという。

抗議グループに火をつけられた車両

事件が起きたのは労働者階級が多く暮らすパリ郊外で、人種的緊張が高まっている。

オルネースーボワでは6日に続き7日も事件に抗議するデモが起きた。7日のデモでは参加者の一部がゴミ箱や車に放火し、17人が逮捕された。8日にはやはり移民が多く暮らすパリ郊外セーヌサンドニ県で激しい抗議運動が起き、26人が逮捕された。

オランド大統領は7日にオルネースーボワを訪れ、被害者の男性を見舞っている。

警官による性的暴行、パリ住民が怒りの声

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