死海文書が眠る洞窟、新たに発見 60年ぶり

新しく発見された洞窟で巻物の一部が見つかった

2017.02.09 Thu posted at 13:14 JST

(CNN) ヨルダン川西岸にあるクムラン周辺で、死海文書の12番目の洞窟が発見されたことが9日までに分かった。こうした発見は過去60年で初めて。これまで、死海文書はクムランの11の洞窟でしか発見されていなかった。

プロジェクトを主導した考古学者の1人、オレン・ガットフェルド博士によれば、これまでは、死海文書はクムランにある11の洞窟だけで見つかってきたが、今回の洞窟が12番目のものであることは間違いないという。

陶器の破片や、壊れた巻物を入れる瓶、そのふたなどが洞窟の入り口に散乱していた。さらに奥に入ると洞窟が崩落したようだった。

発掘を進めると研究チームは、破損していない保存瓶を巻物ごと発見した。瓶はヘブライ大学に搬送され、中身が取り出された。

巻物には何も書かれていなかったが、取り組みは無駄には終わらなかった。

洞窟の崩落は意図的なものであることがすぐに判明した。約4.8メートルから約6メートルの長さの洞窟が隠れていた。ガットフェルド博士によれば、ふた付きの壊れた瓶を3つほど発見した。このほかにも、布製のカバーや巻物を入れた瓶にまかれていた革ひもも見つかった。

研究チームは、盗掘者が1950年代ごろに洞窟をあさったとみている。

ガットフェルド博士は今回の発見によって、当局や研究者がクムランにあるすべての洞窟の調査に乗り出すのではないかとみている。博士は、60年たっても新たな発見につながる新しい洞窟が発見されたことで非常に前向きになっていると語った。

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