(CNN) 米シカゴのシェッド水族館は8日までに、同館の最古参だった推定100歳前後のオーストラリア肺魚「グランダッド」が死んだと発表した。健康状態が急激に悪化したため、安楽死させたという。
グランダッドはまだ10代だった1933年に同水族館にやって来て、2013年には来館80年を祝っていた。正確な年齢は不明だが、100歳には達していたと推定される。
オーストラリア肺魚はクイーンズランド州の河川に生息する種で、えらのほかに原始的な肺があり、干ばつで水かさが減っても呼吸ができる。グランダッドも水中と水上の両方で呼吸していて、水面上に顔を出して空気をのむ姿で観客や係員を驚かせていたという。
水族館館長は、「80年以上にわたって1億400万人を超す来館者がグランダッドを見物し、その独特の生態について学んだ」「あらゆる年代の来館者の好奇心や興味をかきたてた」とグランダッドをしのんだ。
肺魚は一般的に100以上の寿命をもつ。飼育係によれば、グランダッドの場合、水槽の底で「倒木のふりをしてリラックスした生活を送っていた」のが長寿の秘訣(ひけつ)。食生活は魚介類や果物、野菜が中心で、週に1度はミミズの「ごちそう」をもらっていた。
グランダッドが大好きだったという男性は水族館のフェイスブックにこんな追悼の言葉を寄せている。
「まだ小さかったころ、同水族館でグランダッドに出会った」「何度も何度もあそこへ行くたびに、必ずチェックしていた。2015年には水族館のあの水槽の前で妻と結婚式を挙げ、証人になってもらった」