民間人の死傷者が過去最多、子どもの犠牲も急増 アフガン

自爆攻撃があったアフガン防衛省の近くで作業にあたる消防署員=2016年

2017.02.07 Tue posted at 15:39 JST

(CNN) アフガニスタンの紛争で現場に放置された不発弾を拾って死傷する子どもが急増している。国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)が6日に発表した報告書によると、紛争に関連して2016年に死傷した子どもは前年より24%増加した。

「子どもたちは紛争の当事者が不用意に放置した不発弾で遊んでいて、死亡したり目が見えなくなったり手足を失ったり、あるいは意図せず友人を死なせてしまう」。国連人権高等弁務官はそう指摘した。

報告書によると、紛争に関連して2016年に死傷した民間人は合計で前年より3%増えて1万1418人となった。このうち3512人を子どもが占める。死者は923人、負傷者は2589人で、UNAMAが2009年に統計を取り始めて以来最悪だった。

戦闘があった場所では弾薬などが撤去されないまま放置され、子どもたちは自宅近くで遊んでいて見たことのない光る物体を見付けると、何も知らないまま好奇心から拾い上げてしまう。

また、売って生計の足しにするため、戦場だった場所や農地で金属探知機を使って金属くずを探す子どももいるという。

報告書では、民間人が住む地域では砲弾、ロケット弾、手投げ弾など不発弾になりかねない爆発物の使用を控えるよう、確実な措置を講じる必要があると指摘する。

重傷を負った子どもは教育を受けられなくなる可能性があり、生計を支える家族が負傷すれば働き手がいなくなることもある。けがの治療や心の傷を癒やす治療が受けられない負傷者も多いという。

2016年は空爆による子どもの犠牲者も倍以上に増えた。11月にはクンドゥズ州の空爆で子ども20人が死亡している。手製爆弾によって死傷した子どもは4%増えた。

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