(CNN) トランプ米大統領がイスラム圏7カ国などからの入国禁止令を出した影響で、ノルウェーのボンデビック元首相が先週、米ワシントンの空港で一時拘束され、尋問を受けていたことが7日までに分かった。
欧州の首脳経験者や外交官らは通常、米国の空港で優先的に入国手続きを済ませることができる。しかしボンデビック氏がCNNに語ったところによると、同氏は1月31日、ワシントン郊外のダレス国際空港で審査官に制止された。
ボンデビック氏がイランの入国ビザを持っていたためだ。同国はトランプ氏の大統領令で入国禁止の対象国のひとつとされた。
同氏は2014年12月、イランの首都テヘランで開かれた過激派対策の会議でスピーチをする目的などで同国を訪れていた。この経緯を説明すればすぐに釈放されると思ったが、実際には中東やアフリカからの渡航者とともに1時間以上拘束されたという。
同氏はCNNとのインタビューで、「私が米国に何か問題や脅威をもたらすと本当に思ったのか。もっと柔軟で賢明な対応ができたはずだ」と審査官らを非難した。
また、トランプ氏の大統領令は「人間の尊厳」についての自身の考えに反すると批判した。さらにトランプ氏が一部のイスラム国から来た人々を「個人としてでなく集団として」扱っていること、外国首脳らに敵対的な態度を示していることにも強い不快感を示した。
ノルウェー元首相も空港で足止め