何か起きたら判事のせい――トランプ氏発言に党内からも疑義

トランプ大統領が大統領令差し止めの決定を下した判事を「口撃」

2017.02.06 Mon posted at 17:01 JST

ワシントン(CNN) イスラム圏7カ国からの入国を禁じた大統領令をめぐってワシントン州の判事が一時差し止めを命じた件に関連し、トランプ米大統領がこの判事に対して「米国を危険に陥れることになる」などと批判したことについて共和党内からも批判的な意見が出ている。

トランプ大統領の批判の矛先が向いたのはジェームズ・ロバート判事。トランプ氏は「1人の判事が米国をこのような危険に陥れるかもしれないとは信じられない。もし何かが起きたら、判事と裁判制度のせいだ」などとツイッターに書き込んだ。

トランプ氏は4日にも、ツイッターに「判事と称するこの人物の意見は、我が国から法執行を奪うもの。ばかばかしい意見で、覆されることになるだろう」と書き込んでいた。

ホワイトハウスの情報筋によれば、最高裁判事にニール・ゴーサッチ氏が指名され公聴会が控えるなか、トランプ氏の攻撃は問題となるかもしれないとの見方を示す。情報筋の1人は「大統領が判事を攻撃するのを喜ぶ人はいない」と語った。

トランプ氏がツイッターで判事を批判

共和党のマコネル上院院内総務はCNNの番組で、判事を攻撃するのは良い考えではないとの見方を示した。

入国禁止を命じる大統領令をめぐっては、ワシントン州の連邦地裁が一時差し止めを命じたことを受け、司法省が上訴。

その後、連邦高裁が、大統領令の即時再開は認めないとの判断を下した。地裁の差し止め命令自体については、ワシントン州司法長官らに対して6日未明までに主張をまとめた文書を提出するよう言い渡し、司法省側には同日夕までにそれに回答するよう指示。これらを踏まえて改めて審理し、最終的な判断を下すとしている。

「米国を危険に」 トランプ氏が判事を批判

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