「尊敬している」 トランプ氏、異例のプーチン大統領擁護

米国のトランプ大統領

2017.02.06 Mon posted at 17:55 JST

ワシントン(CNN) 米国のトランプ大統領は4日に放映されたフォックスニュースのインタビューで、米国とロシアのプーチン大統領の強権的な政権の行動を同列と受け止めるような見解を披露した。米国の大統領がロシアについてそうした発言をするのは極めて異例。

インタビューの中でトランプ大統領は、プーチン大統領を尊敬していると発言。司会者のビル・オーライリー氏に「プーチン大統領は殺人者ですが」と指摘されると、「殺人者はたくさんいる。我が国にそれほど罪がないとでも?」と問い返した。

インタビューは4日に抜粋部分が放映され、5日のスーパーボウル中継の前に全内容が放映された。

トランプ大統領は、相手を尊敬しているからといって「その相手とうまくやれるとは限らない」とも指摘。「彼は自分の国の指導者であり、ロシアとはうまくやらないよりはうまくやった方がいい。ロシアがISIS(過激派組織イラク・シリア・イスラム国)や世界のイスラム系テロリズムとの戦いで我々を助けてくれるなら、それは良いことだ。私が彼らとうまくやれるかどうかは分からない」と語った。

ロシアを巡ってトランプ氏は以前から同様の発言を繰り返しており、2015年12月にはMSNBCの番組でプーチン大統領について「彼は自分の国を運営していて、少なくとも指導者だ。我が国と違って」と述べ、「我が国はたくさんの殺人を行っている。今の世界ではたくさんの愚かな行為が続いている」などと持論を展開していた。

トランプ氏は「不法移民がヒラリー氏に投票した」とする主張を繰り返した

トランプ大統領とプーチン大統領は1月28日の電話会談で、ISIS撲滅を目指す戦いでの協力などについて話し合った。

今回のフォックスのインタビューでは、トランプ大統領の発言には事実の裏付けがないという批判についてもオーライリー氏が質問し、昨年11月の大統領選挙で民主党のクリントン氏が300万人の不法移民の票に助けられたとするトランプ大統領の主張を例に挙げた。

これに対してトランプ大統領は、「多くの人が私は正しいと言ってくれている」と強調。オーライリー氏が「しかしそれを裏付けるデータが必要です」と切り返すと、トランプ大統領は「市民権のない不法入国者がいて、彼らが有権者名簿に登録されている」と主張し、「有権者登録名簿を見れば、不法移民や死んだ人がいる。本当にひどい状況だ」と訴えた。

トランプ米大統領、「プーチン氏を尊敬」

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。