大統領令停止で入国再開、トランプ氏はツイッターで反発

2017.02.05 Sun posted at 10:29 JST

ワシントン(CNN) イスラム圏7カ国からの入国などを禁止した大統領令に対して米ワシントン州の連邦地裁が一時差し止めを命じたことを受け、米当局は3日夜、禁止対象だった渡航者の入国を認める措置を取った。トランプ大統領はツイッターを通し、これに強い反発を示した。

連邦地裁による差し止め命令の効力は全米に及ぶ。知らせを受けて、フロリダ州パームビーチの別荘で週末を過ごすトランプ氏や、大統領専用機で同行したプリーバス首席補佐官、バノン首席戦略官ら側近の間に衝撃が走った。

首都ワシントンではスパイサー報道官が3日夜、この「とんでもない」差し止め命令に対抗して「大統領令を守る」ため、司法省が執行停止を求める構えだと発表した。スパイサー氏はその直後、「とんでもない」という文言を削除した。

差し止め命令が出てから3時間もたたないうちに、米税関・国境警備局は主要航空各社に対し、入国禁止とされていた乗客が米国行きの便に搭乗することを認めるとの方針を伝えた。

大統領令の一時差し止めにトランプ氏は反発

国土安全保障省も大統領令の執行を停止すると表明したが、一方で大統領令を「合法的で適切」とみる立場は貫いている。

国務省もまた、大統領令に基づいて対象者のビザを無効とした措置を取り消すと発表した。

トランプ氏は4日朝、ツイッターに「判事と称するこの人物の意見は、我が国から法執行を奪うもの。ばかばかしい意見で、覆されることになるだろう」と書き込んだ。

野党・民主党の議員らはこの発言に対し、司法権独立の原則を軽視する態度だと反発。トランプ氏が連邦最高裁判事に指名したゴーサッチ氏の承認に抵抗する構えを改めて示している。

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