プーチン批判の活動家が入院、再び毒殺の標的か

ロシアのプーチン大統領に批判的な活動家に対し、毒物が盛られた可能性が浮上

2017.02.03 Fri posted at 15:48 JST

モスクワ(CNN) ロシアのプーチン大統領に批判的な活動家が2日、体調を崩して病院に搬送されたと弁護士が明らかにした。この男性は2015年にも重体となり、毒物を盛られた可能性が指摘されていた。

活動家ウラジーミル・カラムルザ氏(35)の弁護士はフェイスブック上で同氏について、多臓器不全で人工呼吸器につながれていると公表した。

電話取材に対し弁護士は「現在は安定しているものの、危険な容体だ」と述べた。「非常に難しい状況だ」

また弁護士は、カラムルザ氏が再度毒を盛られた可能性があるとの考えを示した。

「医療スタッフの中に、現在の容体の理由を説明できる人は1人もいない。前回もそうだったし、今回も同じだ」と弁護士は述べた。ただし、毒を盛られたことを示す直接的な証拠はないという。

カラムルザ氏は「開かれたロシア」という反プーチン派組織のメンバーだ。この組織には、開かれた選挙や報道の自由、人権問題をめぐる改革を求める活動家たちが参加している。

プーチン批判で知られる活動家のウラジーミル・カラムルザ氏が退院

カラムルザ氏は2015年にも謎の「病気」を発症し、九死に一生を得た。

「昏睡状態に陥り、主要な臓器すべてが次々と機能しなくなった」とカラムルザ氏は同年、CNNに語っている。

同氏はまた、自分は政治的な動機から毒を盛られたとの考えを示した。

「率直に言って、他に考えられる理由はない。金銭関係もないし個人的な敵もいない。誰かの妻を奪ったこともない」

同年2月には、カラムルザ氏の友人で反政権指導者だったボリス・ネムツォフ氏がモスクワで射殺される事件が起きている。カラムルザ氏が体調を崩したのは、その4カ月後だった。

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