ワシントン(CNN) マイケル・フリン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は1日、イランの弾道ミサイル実験は「挑発的」であり、国連安保理決議に違反すると非難した。
フリン補佐官は「トランプ政権は、イランによるこうした行為は中東全域およびそれ以外の地域の安全保障や繁栄、安定を損ない、米国人の生命を危険にさらすものであると非難する。今日をもって、われわれは正式にイランに警告する」と述べた。
補佐官は米国が今後、さらに踏み込んだ対応を取るかどうかについては明言を避けた。情報筋によれば、政府はまだどんな対応をすべきか検討している段階にあるという。高官の1人は「あらゆる選択肢を検討している。討議中だ」と述べた。
選択肢には金融制裁や経済制裁が含まれるほか、軍事行動も除外してはいないという。通常、国務省によって行われるはずの警告がホワイトハウスから出されたことについて、高官の1人は「トランプ政権が考えるこの問題の重要性」を示しているとの見方を示した。
イラン外務省は1月31日、実験は「防衛目的に限定したもの」であり、安保理決議には違反しないと主張した。安保理決議でイランは「核兵器を搭載可能な設計の弾道ミサイル」の実験が禁じられている。
イランは2015年後半にも弾道ミサイル実験を2度にわたって実施。国連はこれを安保理決議違反と認定し、オバマ前政権は1年前、イランの弾道ミサイル開発計画に関わった11の企業・個人に金融制裁を発動した。
だがフリン補佐官は「イランの悪質な行動に適切に対応しなかった」とオバマ前政権を批判した。