(CNN) 空港ホテルは、高級感や豪華さよりも、利便性や実用性がクローズアップされることが多い。
しかし、その空港ホテルのイメージが今、変わりつつあるかもしれない。ここ数年、多くの空港ホテルが、客室を刷新したり、リゾート風のアメニティーを導入するなどして顧客獲得に乗り出している。
今回はデイスパやプールサイトのバーを備えたホテルから、ターミナルからわずか数歩の距離にあるホテルまで、世界で最も豪華な空港ホテルを紹介する。
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クラウンプラザ・チャンギエアポート
総客室数563室のこのホテルは、シンガポール・チャンギ国際空港の第3ターミナル内にあり、空港ホテルとは思えないほどの豪華さだ。
ジム、スパ、レストランに加え、熱帯雨林風の庭園があるスイミングプールを備えた巨大な中庭まである。
客室にも最先端技術が導入され、人間工学に基づいて作られた家具やブルートゥース・スピーカーを備えたスマートLEDテレビなどが装備されている。
しかし、これでもまだ「規模」や「魅力」の点で物足りないと言わんばかりに、同ホテルは昨年8月、10階建ての新館をオープンし、それまで320室だった客室数に243室が追加された。
ランガムプレイス・北京キャピタルエアポート
ランガムプレイス・北京キャピタルエアポートは、北京首都国際空港の第3ターミナルビルに隣接する、着陸後わずか数分で足を踏み入れることのできる五つ星ホテルだ。
同ホテルは372室の広々とした客室を備えており、ロフトやタウンハウスのほか、1軒のペントハウスも用意されている。
各客室には豪華なオーダーメイドの寝具やダークウッド製の光沢のある家具が装備され、窓からは街や湖の広大な景色が楽しめる。
このホテルの売りとして、湖に面したジムやアートギャラリーなどがあるが、中でも一番の目玉は2階建てで24時間営業のクラブラウンジだ。
テーマの異なる4つのセクションに分かれており、その時の気分によってテーマが選べるようになっている。クラブラウンジが利用可能な客室にアップグレードする価値は十分ある。
ソフィテル・ロンドン・ヒースロー
ソフィテルは、噴水、禅ガーデン、抽象彫刻で飾られた広大な大理石のアトリウムを備えている。ヒースロー空港の第5ターミナルに直結する空港ホテルというよりも、高級なシティーホテルといった趣だ。
客室は一般の客室とスイートを合わせて605室ある。ベッドにはエジプト綿のシーツが敷かれ、枕も好きなタイプを選べるほか、肩まで浸かれる深い浴槽と独立したレインシャワーを備えた特大バスルームが装備されている。
同ホテルのESPAスパが大変素晴らしい。アロマセラピー・スチームバスとサウナに加え、ハイドロセラピー・スイートも備える。
しかし、このホテルに泊まったらぜひ利用したいのがペリエジュエ・バーだ。このバーでは最高級のシャンパンをフルートグラスやボトル、さらに(財布が許せば)マグナムボトルで味わえる。
グランドハイアットDFW
早朝便に乗る旅行者は、ダラス・フォートワース空港のターミナルD内にある、このグランドハイアットの利便性や快適さを堪能するのは難しいだろう。
2011年に総額1300万ドルをかけて改修された298室の客室は、上品かつおしゃれで、モダンな雰囲気がある。各部屋には多くのアートが飾られ、さらにタッチパネル式の室内コントロールや深さのある浴槽など、豪華なアメニティーが装備されている。
またホテル内のレストランも充実しており、極上の地中海レストランやダラス・フォートワース空港内で唯一のすしバーがある。
そしてもちろん、このホテルには名高い「ワインの壁」があり、宿泊客は972本の高級ワインに囲まれながら食事や酒が楽しめる。
しかし、このホテルの一番の目玉は、何と言っても癒やし効果のある屋上プールだろう。このプールは塩素の入っていないミネラル入りの水を使用しており、水の塩分濃度は人間の涙とほぼ同じだという。
リーガルエアポートホテル香港
リーガルエアポートホテルは、香港国際空港に直結する唯一のホテルで、旅客ターミナルへは壁で囲まれ、エアコンの効いた連結橋でつながっている。
1171室ある客室はモダンかつおしゃれで、二重ガラスの防音窓からは空港と滑走路が見下ろせる。
それだけでは物足りない旅行者は、19あるタイ式スパスイートで手厚いもてなしとサービスが受けられる。このスパスイートは、複数のマッサージベッドと屋外ホットタブを備える。
またホテル内には、極上の鉄板焼きバーやフランス菓子店(パティスリー)など、6軒のレストランがある。
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次回「緑豊かな庭園や一日中飛行機を眺められる巨大窓 世界の空港ホテル10選<下>」は2月12日公開