難民用の仮設住宅、デザイン最優秀賞に 英国

イケアと国連難民機関が協力して発案した「Better Shelter」が最優秀賞に

2017.01.28 Sat posted at 16:21 JST

(CNN) 英ロンドンのデザイン博物館は28日までに、昨年の最優秀デザイン賞に家具量販店大手「イケア」と国連が協力して発案した組み立て式の難民支援用のシェルターを選んだと発表した。

ビーズリー・デザイン賞に輝いたのは「Better Shelter」と呼ばれる仮設住宅で、再生可能なプラスチック製で5人家族が収容出来る大きさを持つ。包装箱などに入れて運ばれる68個の部品から成り、最短4時間で組み立て可能としている。ソラーパネル利用の照明機能や充電装置も備えている。

生産は2015年から始まり、これまで計1万6000棟がイラク、ジブチ、ギリシャやニジェールに届けられた。民家、仮設病院や事務所などとして活用されている。

英キングストン大学の現代デザイン専攻の准教授はBetter Shelterについて、暴力あるいは災害で生じた特殊状況に向き合わざるを得ない中にある人々にシェルター施設を提供するというまさに現代を象徴する問題に取り組んだと評価。

ギリシャのレスボス島で実際に利用されている様子

デザイン提供だけでなく、製造や配布の方途を確保するなどしてプロジェクトの関連要件がしっかりと満たされているとし、「我々が置かれている現代の状況に対応し、変質を可能にするデザインの力を見せ付けた」とたたえた。

Better Shelterだけでなく、最優秀賞候補となった全ての作品は同博物館で今年2月19日まで展示される予定。

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