ワシントン(CNN) メキシコのペニャニエト大統領は25日、トランプ米大統領による国境の壁建設案について、建設費は絶対に払わないという姿勢を改めて強調した。
ただし、来週に予定されている訪米は予定通り行うという。
「メキシコは壁に信頼を置いていない。前にも言ったが、メキシコはいかなる壁の費用も出さない」と、大統領はツイッターに投稿した動画で述べた。
また大統領は、次にどんな対応を取るかは、メキシコの国会議員からの意見聴取の結果に加え、トランプ政権の関係者と会談するために25日にワシントン入りした政府高官からの報告を待って決めると述べた。
またペニャニエト大統領は政府機関に対し、米国に暮らすメキシコ人移民への保護を強化するよう指示したと述べた。
「外相に対しては、メキシコ国民への保護措置を改めて強化するよう求めた」と同大統領は述べた。移民の権利擁護のために、米国内50カ所のメキシコ領事館を活用するという。
大統領は国会議員や市民団体に対しても、米国内の移民を助けるため立ち上がるよう呼びかけた。
この日、トランプ米大統領はメキシコとの国境を隔てる壁の建設や、国境警備や強制送還に携わる要員の増員を盛り込んだ2つの大統領令に署名した。
一方、25日にワシントン入りしたメキシコ政府高官は、来週の大統領訪米の準備を行うと見られる。メキシコ政府はこの訪米を、両国関係の正常化に向けた重要なチャンスと捉えていた。