ジャマイカ陸上、北京の金メダル剥奪 ボルトの成績にも影響

今回の金メダル剥奪を受け、ボルト選手の五輪3大会連続3冠という偉業は幻に

2017.01.26 Thu posted at 10:42 JST

(CNN) 国際オリンピック委員会(IOC)は25日、2008年北京五輪の陸上男子400メートルリレーに出場したジャマイカのネスタ・カーター選手から禁止薬物の陽性反応が出たと発表した。ジャマイカチームは失格となり、金メダルも剥奪される。

これにより、チームの一員だったウサイン・ボルト選手(30)の通算獲得金メダル数は9個から8個に減ることになった。ボルト選手は昨年のリオ五輪で、陸上史上初の3大会連続3冠という偉業をなし遂げたはずだった。

IOCは昨年、北京五輪で採取された454の検体を再分析。その際に禁止されているメチルヘキサンアミンという薬物でカーター選手の陽性が確認されたという。

世界反ドーピング機関(WADA)は04年にメチルヘキサンアミンを禁止薬物リストに入れた。

メチルヘキサンアミンは1983年まで米国では鼻づまりの薬として市販されていた。近年ではダイエット用のサプリメントに使われた例もある。

禁止薬物の陽性反応が出たジャマイカリレーチームのネスタ・カーター選手

カーター選手はジャマイカのリレーチームの主力メンバーとして、2012年のロンドン五輪でも金メダルを獲得しているほか、世界陸上でも3回、優勝している。

だが昨年6月にドーピング検査で陽性だったと一部で報じられて以降、競技からは遠ざかっていた。

昨年夏、カーター選手の薬物使用疑惑について問われたボルト選手は、もし金メダルを返上することになれば「とてもつらい」だろうが、受け入れるつもりだと述べていた。

またIOCは、北京五輪の陸上女子3段跳びと走り幅跳びでそれぞれ銀メダルを獲得したロシアのタチアナ・レベデワ選手(40)もドーピング陽性で失格処分とすると発表した。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。