イラク部隊、モスル東半分を奪還 首相が発表

イラクの合同部隊がISISからモスルの東側を奪還

2017.01.25 Wed posted at 09:51 JST

イラク北部アルビル(CNN) イラクのアバディ首相は24日、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が支配する北部の都市モスルの東半分が解放されたと発表し、残る西半分の奪還も急ぐようイラク部隊に呼び掛けた。国営テレビで語った。

モスルは2014年にISISに制圧された。現在はISISにとって、イラクに残った最後の主要拠点となっている。

市中央を流れるチグリス川で東西に分かれ、イラク軍と対テロ部隊、クルド人部隊「ペシュメルガ」などの合同部隊がまず東部から奪還作戦を進めてきた。

ISISは子どもを含む住民らを「人間の盾」に使い、武器を病院やイスラム教礼拝所(モスク)、学校などに保管する戦法に出ていた。

奪還作戦を支援する米中央軍は、イラクの合同部隊が力を合わせ、住民の安全を守りながら東側の奪還を果たした戦いぶりを称賛した。

モスル西側の攻略には一段の困難が予想される

ただ専門家によれば、西半分の奪還作戦は3月頃まで長引く可能性もある。

現地の司令官によると、ISISはイラク部隊の西側への進攻を遅らせようと、空爆で損壊していたチグリス川の橋5本を全て破壊した。

支援部隊を指揮する米軍のタウンゼンド中将は「西側の奪還作戦は東側よりさらに厳しい戦いになるだろう」と述べたが、一方で「ISISのイラクでの日々は終わりが近いことを確信している」と強調した。

イラクのイスラム教シーア派民兵が主導する統合組織「人民武装軍団(PMU)は、ISISの最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者がモスル西側のシリア国境付近に潜伏しているとの情報を入手したと主張している。

イラク部隊、モスル奪還に一歩前進

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