高層ビルが火災で倒壊、消防士20人死亡 イラン首都

テヘランの繁華街にある高層ビルが火災で倒壊した

2017.01.20 Fri posted at 11:10 JST

テヘラン(CNN) イランの首都テヘランの繁華街で19日、火災を起こした高層ビルが倒壊し、消火活動をしていた消防隊員20人以上が死亡した。国営テレビがテヘラン市長の話として伝えた。

テヘランの消防局広報はこれに先立ち、ビルが倒壊した当時は推定20~30人の消防士が3階にいたと説明。消防士35人が行方不明になり、倒壊現場で捜索救助活動が行われているとも語った。

倒壊したのは1962年に建設された17階建ての商業ビルで、衣料品店やオフィスが入居していた。

火災は高層階で発生し、ビル内にいた人はほとんどが倒壊前に避難したが、国営イラン通信(IRNA)によれば70人が負傷した。このうち23人は重傷を負って病院に運ばれ、軽傷の47人は現場で手当てを受けている。

政府系のファルス通信によると、出火直後に消防士約10人が現場に駆けつけていた。しかしテヘランの大気汚染で煙が見えず、火災に気づかない人もいたという。

消火活動に当たった消防士20人が死亡。35人が行方不明となっている

ビルは垂直に倒壊したため、周辺の建物は巻き込まれなかったが、現場に近い大使館や住宅には当局が避難を呼びかけている。

出火原因について、テヘラン州知事は事故だったと語り、治安が絡む事案ではないとの見方を示した。

関係者はファルス通信の取材に対し、ビルの10階でガス漏れがあり、商店主が照明を付けたところ爆発したと証言。消火に使おうとした消火器は空だったと話している。出火から約3時間後にビルは倒壊した。

高層ビル、火災で倒壊の瞬間 イラン

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