(CNN) 韓国の聯合ニュースは19日、北朝鮮が近く、大陸間弾道ミサイル(ICBM)2基の試験発射を準備している可能性があると報じた。韓国軍当局者の情報としている。
韓国軍合同参謀本部はCNNに寄せた声明で、この報道内容は確認出来ないとしながらも、軍は状況を注視していると述べた。
聯合ニュースによると、ICBM2基は移動式の発射台に据え付けられたという。1基の長さは15メートルを超えず、北朝鮮が保持しているとされるICBMより短くなっている。
その上で匿名の複数の韓国軍当局者の発言を引用し、北朝鮮はトランプ次期米大統領の1月20日の正式就任前に「戦略的なメッセージ」を伝えることを意図しているとも伝えた。
韓国の国民大学校のアンドレイ・ランコフ教授はCNNの取材に、今後数日内のICBM試射は極めて有り得ると指摘。北朝鮮のこれまでの行動を踏まえれば、新たな米大統領を核実験やミサイル発射で驚かせることは好む手段だろうと分析した。
トランプ氏は先に、北朝鮮による米本土へのミサイル攻撃が起きる事態はないと明言していることから、ICBMの試射が実施されれば大きな屈辱になるだろうとも述べた。
聯合ニュースの取材に応じた軍事専門家は北朝鮮によるICBM試射は射程が2500キロ以下のミサイルを使用したものだけになると予想。この射程距離は通常のICBMの半分以下となっている。
北朝鮮は過去の軍事パレードで配備可能と主張するICBMを再三登場させていたが、ICBMの試射に成功したことはない。一部の軍事専門家はパレードで披露されたものは実物大の模型以外の何物でもないとの見方を示してもいた。