GM、大統領就任式当日に2000人をレイオフ

米自動車大手のGMが従業員2000人を一時解雇する

2017.01.19 Thu posted at 16:06 JST

オハイオ州ローズタウン(CNNMoney) ドナルド・トランプ次期大統領の就任式が行われる20日、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は米国内の工場で約2000人をレイオフ(一時解雇)する。

GMがレイオフを行うのは6年ぶり。オハイオ州ローズタウンの工場では1200人、ミシガン州ランシングの工場では800人が対象となる。両州ともトランプ氏当選のカギとなった州で、開票結果からは多くの労働者がトランプ氏を支持したことがうかがえる。

トランプ氏は今年に入り、GMがメキシコで生産した小型車を輸入しているとツイッターで非難。GMは17日、米国内への投資を増やして約2000人の雇用を創出すると発表し、トランプ氏は自分の手柄のように吹聴した。

それでもGMは、ローズタウンとランシングでのレイオフは実行するとしている。3月にはデトロイトの工場でも約1300人がレイオフされる。

米自動車販売台数はこの数年、急上昇しており、2015年と16年には過去最高を記録した。ローズタウンも需要増に沸いた。

米企業に国内での雇用創出を強く呼びかけているトランプ次期米大統領

だがこの工場で生産しているのは小型車1車種だけ。ガソリンが高騰した数年前は引く手あまただったが、最近では売れ行きは鈍っていた。

「完全に需要と供給の問題だ。消費者は小さい車は買わないと決めたのだ」と地元の組合幹部は嘆く。GMも組合も、今回のレイオフはメキシコとは無関係との見方で一致する。

だが従業員たちは、自分たちの雇用を救ってくれるのではとトランプ氏に期待をかけている。

「私たちにはここでの雇用が必要だ。みんなトランプ氏を信じている」と、レイオフ対象となったあるGM従業員は言う。

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