トランプ氏、就任直前の支持率40% 歴代でも低水準

トランプ次期大統領に対する支持率は40%と低水準にとどまっている

2017.01.18 Wed posted at 18:24 JST

ワシントン(CNN) 20日に就任するトランプ次期米大統領の政権移行へ向けた仕事ぶりを支持する人は国民の40%と、歴代大統領の中でも目立って低い割合にとどまっていることが、CNNと調査機関ORCによる最新の世論調査で分かった。

2009年の同じ時期、就任式を目前に控えたオバマ大統領の仕事ぶりを支持すると答えた人は84%に上っていた。01年に就任したブッシュ前大統領、1992年に就任したクリントン元大統領の直前の支持率はそれぞれ61%と67%だった。

17日に発表された調査結果によると、トランプ氏の当選後の言動のせいで、大統領としての能力に対する信頼度が下がっていると答えた人は53%を占めた。

同氏が良い大統領になるかどうかという質問では、「なる」と答えた人と「ならない」と答えた人がどちらも48%と、意見が割れた。

トランプ氏はこの結果に対し、ツイッターへの投稿で「選挙でいんちきの世論調査をして大外れだったのと同じ人たちが、支持率の調査をしている。今度もいかさまだ」と反撃した。

オバマ氏への支持率は84%を記録していた

一方、同氏を支持する共和党の下院議員は、トランプ氏が国民の前でCNNなどのメディアと対立していることがイメージダウンにつながっているとの見方を示した。

大統領選直後の昨年11月に実施した調査と比べると、政権移行へ向けた仕事ぶりを支持しないと答えた人は7ポイント増の52%となり、大統領としての能力を信頼できない人の割合は10ポイントも上昇した。大統領の職務をうまく遂行できると予想する人は5ポイント減少した。

ただ、仕事ぶりよりも人柄に左右される「好感度」では大きな変化がみられなかった。同氏に好感を持っていると答えた人の割合は11月時点の47%から44%に下がったものの、この幅は統計上の誤差範囲内にとどまっている。

性別や人種別による支持率の違いも依然大きい

トランプ氏が選挙戦で掲げた公約については、実現するとの見方を示す人が多かった。同氏が「メキシコに生産拠点を置く企業に関税を課す」という公約を実行に移す可能性について、「やや高い」「高い」と答えた人は71%に達した。

一方で、「メキシコ国境沿いの壁」が建設されるとの見通しを示す人は44%、建設費用をメキシコ側に負担させることができるとの回答は29%にとどまった。

トランプ氏が過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」を打倒できると考える人は、11月時点の50%から40%に減少している。

大統領選で焦点となった男性と女性、白人と非白人、大卒と非大卒、都市部と農村部の分断は依然として鮮明に表れている。政権移行へ向けた仕事ぶりを評価する回答は農村部が都市部を30ポイント近く、男性が女性を20ポイント近く、白人が非白人を20ポイント近く、それぞれ上回る結果となった。

調査は12~15日、全米で無作為に抽出した成人1000人を対象に電話で実施された。

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