ロシア、トランプ氏の個人情報も収集か 米高官らが本人に報告 CNN EXCLUSIVE

米情報当局のトップ4人がロシアの情報収集に関する極秘文書をトランプ氏に提示

2017.01.11 Wed posted at 10:42 JST

(CNN) ロシアが昨年の米大統領選に介入したとされる問題で、オバマ大統領やトランプ次期大統領が先週、米情報当局高官らから受け取った報告書の中に、ロシアがトランプ氏の個人情報や財政情報も集めていたことを示す極秘文書が含まれていたことが分かった。事情を知る複数の米当局者がCNNに語った。

極秘文書は2ページの概要にまとめられ、ロシア介入問題の報告書に添付されていた。

米連邦捜査局(FBI)が内容の信頼性や正確さを調べているが、具体的な重要情報の多くはまだ確認が取れていない。

報告書と添付文書は先週、米情報当局のトップに立つクラッパー国家情報長官とFBIのコミー長官、ブレナン中央情報局(CIA)長官、ロジャーズ国家安全保障局(NSA)局長の4人がオバマ、トランプ両氏に提出した。添付部分は極秘扱いとされたが、民主、共和両党の議会幹部計8人だけは同じ日に受け取っている。

添付文書の内容からは、ロシアがもともと米民主、共和両党について情報を収集していながら、民主党のクリントン陣営に不利な情報だけを公開していたことがうかがえる。ロシア政権がトランプ氏に肩入れしていた事実が裏付けられたと指摘する当局者もいる。

極秘文書についてはFBIが内容の信頼性や正確さを調査している

高官らが報告書とともに添付文書を出すという異例の方法をとった裏には、トランプ氏に関してこういう情報が流れていることを本人に知らせる目的があったとされる。CNNは同氏の政権移行チームに何度もコメントを求めたが、回答は得られていない。

文書にはまた、米大統領選前にトランプ陣営がロシア政府からの仲介者と連絡を取り続けていたことを示す情報も含まれている。この件は選挙前の時点で議会指導部に開示されていた。

文書の基になっているのは、英国の情報機関、対外情報部(MI6)の元工作員がまとめた35ページ分のメモだ。CNNはメモ自体の内容も入手したが、その詳細については独自の確認が取れていないため報道を差し控える。

メモをまとめた人物は1990年代にロシアに駐在した経験を持ち、現在は民間の情報企業を経営している。複数の情報筋によると、調査活動には共和党内部や民主党の反トランプ派が資金を提供していた。

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