トランプ次期政権のNSC幹部、著書に大量の盗用

モニカ・クローリー氏

2017.01.08 Sun posted at 12:37 JST

(CNNMoney) 米国のトランプ次期政権の国家安全保障会議(NSC)幹部に指名されているモニカ・クローリー氏の過去の著書に大量の盗用があることが8日までに分かった。CNNの調査報道チーム「Kファイル」の調べで判明した。

クローリー氏はラジオ番組の司会者やコラムニストとして知られ、最近まで保守系のニュース専門局、FOXニュースに記事を書いていた。次期政権でNSCの戦略広報部門を率いることになっている。

同チームによると、2012年6月に出版されてベストセラーとなったクローリー氏の著書「What the (Bleep) Just Happened」に50件以上の盗用が見つかった。

FOXニュース、AP通信、米紙ニューヨーク・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナル、米政治情報サイトのポリティコ、英BBC放送などの記事をそのまま使った文章があるほか、ほかのコラムニストやシンクタンク、オンライン百科事典ウィキペディアからの盗用もある。同書に参考文献のリストは付いていない。

CNNはクローリー氏や出版元のハーパーコリンズにコメントを求めたが、回答は得られなかった。

政権移行チームの報道担当者は声明で、クローリー氏の「卓越した洞察力と思慮に富んだ著作」が指名の理由だと強調。盗用の指摘は「政治的動機」による個人攻撃にすぎないと主張した。

クローリー氏は1999年にも、ウォール・ストリート・ジャーナルに掲載したコラムが88年の雑誌記事に酷似しているとの指摘を受けたが、盗用疑惑を全面的に否定していた。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。