米海軍、最新型の早期警戒機を岩国配備へ ステルス機も捕捉

米海兵隊の岩国基地に配備される早期警戒機ホークアイの最新型E2D

2017.01.07 Sat posted at 15:59 JST

(CNN) 在日米海軍司令部は7日までに、ステルス機能を保持する戦闘機の捕捉(ほそく)も可能とする早期警戒機ホークアイの最新型E2Dを今年2月に米海兵隊の岩国基地に配備するとの声明を発表した。

声明は、同機の派遣は日本防衛と周辺地域の安全や安定の確保に関する米国の決意を支えるため最新型の装備品を前方に展開する計画の一環であると強調した。日本に配備されるE2Dは以前、米空母セオドア・ルーズベルトに搭載され、イラクやシリアでの過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の掃討作戦に出動していた。岩国基地に到着する同機の機数は伝えられていない。

E2Dの製造元である米ロッキード・マーチン社によると、同機が備えるA/N-APYレーダーシステムはより遠距離の範囲でより小型の標的をとらえる性能を持つ。特に沿岸地域や地上での探知能力が改善されたとしている。

軍事情報メディアによると、旧式レーダーでは探知出来なかった可能性があるステルス機を発見出来ると期待されている。米海軍関連団体誌は2014年の報告書で、A/N-APYレーダー搭載のホークアイは巡航ミサイルや中国軍のJ31、J20両戦闘機など第5世代のステルス戦闘機に対抗し得る米海軍の「秘密兵器」と形容していた。

昨年の航空ショーで初公開された中国軍の国産ステルス戦闘機J20

ステルス機能を保持する航空機は敵レーダー網をくぐり抜ける性能を持つ。

中国の国営紙チャイナ・デーリーは昨年12月下旬、中国空軍へのJ20の引き渡しが開始されたと報道。同年11月には、中国・珠海市で開催された国際航空ショーで初公開され、2機が飛行を披露していた。同紙はまた、J31の開発が進んでいるとも伝えていた。

日中間では過去1年、東シナ海での領土問題をめぐって緊張が高まっている。日本は昨年10月、領空近くでの中国軍用機の飛行が増え同年4月1日から9月30日までの間の航空自衛隊機による緊急発進は407回に達したと報告していた。15年の同期間とくらべほぼ倍増の水準とも指摘していた。

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