イラク北部アルビル(CNN) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に支配されたイラク北部モスルの奪還を目指すイラク軍と有志連合の部隊は25日、3件の作戦で計97人のISIS戦闘員を殺害した。
イラク軍によると、モスル南郊では連邦警察の施設付近に攻め込もうとしたISISの部隊に対して、軍が車2台に仕掛けた即席爆弾を起爆させ、21人を殺害した。
次に南東部の3地区にある軍施設でも、車爆弾や自爆による攻撃を図ったISISに軍が反撃し、ISIS側の51人が死亡、数人が負傷した。
さらに、モスル東部で開かれていたISISの集まりを狙って有志連合が空爆を実施し、25人が死亡した。
モスルはISISがイラクで支配している最後の主要拠点で、イラク軍とクルド人部隊「ペシュメルガ」、臨時の民兵らによる9万人規模の合同部隊が奪還作戦を展開している。
合同部隊は周辺の町や村を次々と奪還し、11月初めに市内まで到達したが、その後はISIS側からの激しい抵抗で苦戦を強いられている。
奪還作戦の開始以来、同市からは10万人近い住民が避難した。支援団体によると、戦闘による避難民は100万人を超える恐れがあるという。