(CNN) ドイツの首都ベルリンのクリスマスマーケットにトラックが突入し12人が死亡した事件で、イタリア警察は23日、実行犯とみられるアニス・アムリ容疑者を同国北部ミラノで銃撃戦の末射殺したと発表した。
イタリア警察によると、アムリ容疑者はミラノ北東部セスト・サン・ジョバンニで現地時間同日午前3時過ぎ、警官に呼び止められた。警官が書類の提示を求めたところ、アムリ容疑者はバックパックの中から22口径の銃を取り出して発砲。警察車両の運転手がこれに応戦し、同容疑者を射殺した。
この場に居合わせた警官のうち1人は銃撃を受け病院で治療中。もう1人の警官にけがはなかった。
ミラノ警察署長によると、警官らはアムリ容疑者の捜索任務に当たっていたわけではなく、通常のパトロール業務の中で遭遇したという。
イタリアにミンニーティ内相は23日、記者会見を開き、射殺された男は「一切の疑いの余地なく」アムリ容疑者だと指摘した。同容疑者は以前、イタリアに住んでいた。
イタリアのANSA通信によると、アムリ容疑者はフランス南東部のサボワから電車でミラノに到着したという。フランスの対テロ検察当局の報道官はCNNの取材に、捜査中でありこの報道を確認できないとした。ミラノ警察によると、アムリ容疑者は23日午前1時ごろにミラノの中央駅に着いたという。
射殺の数時間後には、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」系のアマク通信がアムリ容疑者が過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に忠誠を誓う様子を収めた動画を公開した。
動画にはアムリ容疑者がISISの最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者に忠誠を誓い、「イスラム教徒を連日砲撃している十字軍を殺害する」と述べる様子がとらえられている。19日の攻撃には言及しておらず、撮影の日時や場所も不明。
ベルリンテロ容疑者がISISに忠誠