(CNN) 英ロンドン中心部のテムズ川に架かる橋をイルミネーションで飾るプロジェクトが計画されている。このほど実施されたコンペで、そのデザインが決まった。
プロジェクトは今年スタートしたばかり。デザイン・コンペには20カ国から105件のエントリーがあった。
本選に進んだ5件のうち、採用が決まったのは米国のライト・アーティスト、レオ・ビラリアル氏とロンドンの建築事務所リフシュッツ・デービッドソン・サンディランズのチームによるデザインだ。完成すれば川沿いの11キロ、最大で17の橋を飾る、ロンドン史上最大規模のパブリック・アートとなる。
ビラリアル氏はもともと彫刻を学んだアーティストで、2013年には米サンフランシスコにあるベイブリッジのイルミネーションも手掛けた。
「カレント(流れ)」と題した同チームの案では、センサーを使って潮の満ち引きなど川の動きを感知し、コンピューター・プログラムでそれに合わせた「動的な光のアート」を作り出す。主催団体の責任者は「コンピューター制御だから、必要があればいつでも更新したり微調整したりすることができる」と強調する。
プロジェクトの予算2000万ポンド(約29億円)のうち半分は、すでに民間からの寄付が集まった。工事は来年から始まり、第1段階が18年末までに完了する見通し。
ただ主催団体によると、完成までには数年かかる可能性がある。橋の所有者や管理者はそれぞれ違い、世論の反応、川の魚や鳥への影響も考慮しなければならない。今後5年間、あるいはそれ以上の計画で慎重に進めていくという。