独トラック突入、実行犯は依然逃走か ISISが犯行声明

クリスマス市にトラックを突っ込ませた実行犯は依然逃走中とみられる

2016.12.21 Wed posted at 10:11 JST

ベルリン(CNN) ベルリンのクリスマス市にトラックが突入した事件で、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が犯行声明を出した。トラックを運転していた実行犯は依然として逃走中とみられ、警察が市民に警戒を呼び掛けている。

ISIS系のアマク通信は20日、「イスラム国の戦士」が攻撃を実行したとする声明を流した。実行犯は、ISIS掃討作戦の参加国を攻撃せよという指導部の呼び掛けに応じたとされる。

ドイツ当局はテロ事件として捜査している。現場近くで容疑者とみられる男性が拘束されたものの、証拠不十分として20日に釈放された。

捜査当局は拘束した男性の身元を公表しなかったが、デメジエール内相は「昨年末に入国したパキスタン出身の難民希望者」との見方を示していた。当局は、この男性がトラックを運転していたことを立証できなかったと説明している。

現場近くで拘束した男性は、トラックを運転していた十分な証拠がなく釈放された

犯人の捜査は振り出しに戻った形だ。検察によると、単独犯か複数犯か、協力者がいたかどうかも明らかでない。CNNでテロの分析を担当する専門家は、逃走中の実行犯がさらに犯行を重ねる恐れもあると懸念を示した。

現場近くの教会では20日夜、数千人の市民が犠牲者らに祈りをささげた。

メルケル首相は同日、犯人が難民としてドイツの保護を受けていたとすれば、それは「耐え難いこと」だと語った。首相が移民や難民に寛容な政策を取ってきたことに対しては、国内外でのテロなどを理由に批判の声が強まっている。

デメジエール内相は、犠牲者を哀悼するため20日のクリスマス市を中止すると述べたが、21日以降は再開できることを願うと語った。

独トラック突入、死者を悼む人々

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