ロンドン(CNNMoney) 翻訳業務を行っている英企業が「絵文字」の翻訳者を募集し話題となっている。英ロンドンに本社を置くトゥデー・トランスレーションズがインターネットで公開した求人広告には、すでに100人以上の応募があったという。
同社によれば、さまざまな文化や言語、世代にわたる絵文字を読み解くための専門家を募集しているという。
同社の最高経営責任者(CEO)は、絵文字の利用はますます拡大するとみており、この分野に時間と労力を投資していると指摘。同時に「難しい分野だ」と語る。
例えば、西欧人の使う、涙が出るほど笑っている顔の絵文字だ。これは「うれし泣きの顔文字」などと呼ばれる。しかし、中東の文化では、この絵文字は泣いたり悲しんだりしていると解釈されるという。
求人広告によれば、絵文字の専門家は顧客のための翻訳業務を行うほか、毎月、絵文字の流行や混同しやすい分野、文化的な違いに関する報告書の作成も求められる。
同社は優秀な人材を集めるための試験も用意した。例えば、自由の女神と飛行機の絵文字の組み合わせで示される米国のスポーツチームはどこかという質問なら、答えは、NFLのニューヨーク・ジェッツといった具合だ。
絵文字の利用は拡大しており、英オックスフォード辞典は2015年、今年の言葉として「うれし泣きの顔文字」を選出している。