ワシントン(CNN) 米国のトランプ次期政権の大統領補佐官(国家安全保障担当)に指名されたマイケル・フリン元国防情報局長が、外国の軍関係者と機密情報を「不適切に共有」していたとする米軍の調査報告書が存在することが15日までに分かった。
CNNが入手した国防総省の文書によれば、フリン氏は当時、アフガニスタンにおける有志連合軍の情報将校のトップだったが、意図せず機密情報の取り扱い規則に違反したという。
この報告書の存在はワシントン・ポスト紙が先に伝えていた。
フリン氏の行為の具体的な詳細は不明だが、報告書によれば、米国の機密情報をアフガニスタンにいる複数の外国の軍士官や当局者と共有したという。
陸軍はフリン氏が「有志連合による戦闘という状況下で任務遂行のための強い意志があったという以外に、高官の職権を乱用した証拠がない」との結論に達し、法的措置は取らないことにしたという。
フリン氏は過去に少なくとも2回、機密情報の取り扱いをめぐって軍の調査対象になっている。
この問題に詳しい元政府関係者2人によれば、フリン氏はアフガニスタンで米軍の情報責任者だったとき、米兵士の殺害に関与したテロ組織に関する機密情報をパキスタン側に伝えたという。この情報は別の機関からもたらされたもので、フリン氏が外国に漏らすことは想定されていなかった。
また別の1件では、フリン氏が定められた取り扱い手順を踏まずに同盟国に機密情報を漏らしたという。どちらの場合も、フリン氏は非公式にけん責を受けたものの、不法行為で訴追されることはなかったという。