ワシントン（ＣＮＮ） トランプ米次期政権の国務長官に米石油大手エクソンモービルのレックス・ティラーソン最高経営責任者（ＣＥＯ）が最有力候補になっていることが１１日までにわかった。政権移行作業の内情に詳しい複数の消息筋がＣＮＮに明らかにした。
トランプ氏陣営に近い筋によると、同長官の最終的な人選は今週半ばに発表される見通し。ただ、ロムニー元マサチューセッツ州知事も、大統領首席補佐官に就くプリーバス共和党全国委員長の後押しで候補リストに依然残っているという。
ティラーソン氏は１０日、ニューヨークでトランプ氏と会談した。ティラーソン氏に近い複数の筋によると、トランプ氏に国務長官の職に任命されれば名誉との考えを伝えたという。会談を終え、長官に選ばれるだろうとの感触を持ったともしている。
米外交政策を仕切る国務長官の人選では、ティラーソン氏が起用される可能性は少ないとの見方が当初強かった。しかし、トランプ氏はティラーソン氏の世界観などに引き付けられたとされる。
トランプ氏はフォックステレビとの会見で「単なる企業幹部以上の人物。世界に通用する人材」などと指摘。「私にとっては彼が世界の多くの著名な人物を知っていることは大きな利点」とも述べていた。
ただ、世界有数の国際石油資本（メジャー）の首脳が国務長官に就任することは気候温暖化対策との絡みで論議を呼ぶ可能性がある。また、ティラーソン氏とロシアのプーチン大統領との関係が問題視されることも考えられる。
他の国務長官候補としては、米中央情報局（ＣＩＡ）のペトレイアス元長官、米上院外交委員会委員長のコーカー議員やボルトン元国連大使らの名前が挙がっている。
次期国務長官にエクソンＣＥＯか