パキスタン・イスラマバード(CNN) パキスタン国際航空の国内便が7日、首都イスラマバード北部のアボタバード近郊に墜落し、同航空によると搭乗していた47人全員が死亡した。犠牲者の中にはかつて「パキスタンのブラッド・ピット」とも呼ばれたアーティストが含まれていた。
同機は乗客42人と乗員5人を乗せて北西部のチトラルから首都イスラマバードに向かう途中で管制塔との連絡が途絶え、アボタバード付近の山間部に墜落した。
国家災害対策当局によると、これまでに搭乗者47人のうち46人の遺体が収容された。
同機には、パキスタンの元ポップスターで現在は宗教アーティストとして活躍するジュナイド・ジャムシェドさんが搭乗していたという。52歳だった。
ジャムシェドさんは1980年代に同国の人気バンド、バイタル・サインズのメンバーとして人気が急上昇、90年代にはソロに転じて宗教音楽を中心に活動していた。
4日にツイッターに掲載した「地上の楽園チトラル」の写真が、ジャムシェドさんの最後の投稿になった。
墜落したのは航空大手エアバス・グループとイタリアのレオナルドの共同ベンチャー、ATRが製造する双発プロペラ機「ATR42」だった。
パキスタン国際航空によると、同機の操縦士は2基のエンジンのうち1基が制御できなくなったとして救難信号を出していたという。
パキスタン軍によると、現場からはブラックボックスが回収されたが、墜落原因はまだ分かっていない。
パキスタン機墜落、国民的歌手も犠牲者の中に