ネスレ、チョコの砂糖4割カットへ 粒子を空洞化する新製法

チョコの甘さを変えずに砂糖の量を4割減らす新製法をネスレが開発

2016.12.02 Fri posted at 17:58 JST

ロンドン(CNNMoney) スイス食品大手ネスレが、チョコレートなどに含まれる砂糖の量を最大で40%減らす技術を開発した。砂糖の粒子を中空にするという新製法で、感じる甘さは変わりないという。

同社の広報によれば現在、この技術の特許を出願中。新製法を用いた製品の発売は2018年になるという。

中空の砂糖の粒子はすぐ溶けて、従来の砂糖よりも早く甘味が感じられるという。ただし新技術の詳細については明らかになっていない。

同社は特許出願中のため、カロリーや費用、また規制当局による認可の問題についてもコメントできないとしている。「まずは菓子類(への使用)を検討している」という。

食品・飲料メーカーに対し製品中の砂糖の含有量を減らすよう求める圧力は高まるばかりだ。

そこで健康的な食品を選びたいと考える消費者のために、製品中に含まれる砂糖や塩を減らす試みを公にしている企業もある。

砂糖の含有量の多い飲料に課税する動きが広がりつつある=Shutterstock/CNNMoney

飲料大手のペプシコは10月、飲みきりサイズの飲料の3分の2で砂糖の量を減らし、2025年までに100キロカロリー以下に抑える計画を明らかにした(現時点で100キロカロリー以下の製品は4割に満たない)。

世界各国でいわゆる「砂糖税」や砂糖を加えた清涼飲料を対象とした「ソーダ税」導入の動きが出ていることも、企業側が対策を急ぐ理由の1つだ。

メキシコでは14年にソーダ税が導入されて以降、砂糖を加えた飲料の売り上げが減ったとの研究がある。またこの政策が、2型糖尿病や脳卒中、心臓発作の減少につながるとも見込まれている。

英国は18年にソーダ税の導入を計画。米国内の一部の都市も導入に向けて動いている。

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