選手1人が右脚切断、直前に搭乗やめた4人も 墜落機の明暗

墜落事故の犠牲になったチームメートを悼むシャペコエンセの選手たち

2016.12.01 Thu posted at 13:56 JST

(CNN) ブラジルのサッカー選手らを乗せたチャーター機がコロンビアで墜落し71人が死亡した事故で、現場から救出された生存者6人は病院に運ばれたが、選手1人が右足を切断するなど重体となっている。一方、同機への搭乗予定を直前になって変更した4人は、搭乗しなかった経緯を明らかにした。

ブラジルのサッカーチーム、シャペコエンセの選手など77人を乗せたラミア航空のチャーター機は11月28日にコロンビア・メデジン近郊に墜落した。

同機に搭乗していて一命を取りとめたのは、ジャクソン・フォルマン、アラン・ラスケル、エリオ・エルミート・サンピエル・ネトの3選手と乗員2人、記者1人。

地元当局者によると、フォルマン選手はメデジンで右脚切断の手術を受け、集中治療室に入院している。ネト選手は複数回の手術を受けて経過を観察中、ラスケル選手も集中治療室に入院しているという。

一方、ブラジル・サンタカタリーナ州のジェルソン・メリシオ議員(50)は同チームの大ファンで、チャーター機に乗って選手団に同行し、30日の試合を観戦する予定だった。

しかし直前になって仕事の予定が入り、楽しみにしていた観戦をあきらめたという。メリシオ議員はフェイスブックへの投稿でこの経緯を打ち明け、犠牲者に哀悼の意を表した。

30日には、地元サポーターが犠牲者の追悼のためスタジアムに集まった

ジャーナリストのイバン・アグノレットさんは、大会の取材が夢だったという同僚のジェルソン・ガリオットさんに座席を譲っていた。「試合は私が取材するはずだったが、国際大会の決勝戦取材が夢だという同僚がいた」「ジェルソン・ガリオットに、自分の代わりに取材に行っていいと伝えると、『本当に? 本当に行けるの?』と信じられないという様子だった。彼の夢だったんだ」と振り返る。

墜落事故のことは、妻のところに追悼の電話が相次いだことで初めて知ったという。「神が私を救ったのかと考えても、あまりに痛ましすぎる」

チームの本拠地シャペコ市のルシアノ・ブリゴン市長と、シャペコエンセ会長のプリニオ・ダビド・デ・ネス・フィリョさんは、サンパウロで開かれた会議に出席するため搭乗を見送った。

ブリゴン市長はグローボの取材に対し、「こうした事態についても私が残った経緯についても、神にしか説明できない」と語り、「シャペコは最大の悲劇を切り抜けなければならない。私たちはサッカーチームとともに至福の時にあった」と振り返った。

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