北朝鮮への制裁強化、安保理が決議採択 石炭輸出に規制

国連安保理は北朝鮮に対する制裁決議に踏み切った

2016.12.01 Thu posted at 09:44 JST

ニューヨーク(CNN) 国連安全保障理事会は30日、北朝鮮による5回目の核実験実施を受け、対北朝鮮制裁の強化を盛り込んだ決議を全会一致で採択した。

新たな制裁は、北朝鮮が核ミサイルや弾道ミサイル開発の資金源としている石炭などの輸出規制を強化する内容。北朝鮮による銅、ニッケル、銀、亜鉛といった鉱物の輸出も禁止する。

さらに、核拡散や武器の密輸および違法取引にかかわったとされる北朝鮮当局者や外交官、企業に対する制裁も盛り込んだ。

国連の潘基文(パンギムン)事務総長は決議採択を歓迎する声明を発表し、「決議には安保理がこれまでに科した制裁の中で最も厳しく最も包括的な制裁を盛り込んだ」と指摘。「(北朝鮮は)これ以上の挑発行為を停止し、国際的な責務を完全順守しなければならない」と述べ、国連加盟国には制裁措置の確実な実行を促した。

安保理は今年に入り、北朝鮮の核実験や弾道ミサイル実験に関して9回の緊急会合を開いた。これほど多くの緊急会合招集は前例がないと潘事務総長は指摘している。

決議案に関する協議は、北朝鮮が核弾頭の実験に成功したと発表した9月9日の直後から始まった。米国のパワー国連大使は、北朝鮮による「危険な選択」に対応して安保理会合が開かれたと説明。決議が全会一致で採択されたことを評価し、中国、日本、韓国の決議採択に向けた取り組みを評価した。

中国は11月29日の時点で決議に賛成すると表明。外務省報道官は「今回の反応は、主に北朝鮮の核活動を対象とする狙いをはっきりさせなければならない」「北朝鮮市民の生活、人道上の必需品、発展に影響を及ぼしてはならない」と強調していた。

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