「フランスのサッチャー」フィヨン氏が勝利 仏右派予備選

共和党候補を決める決選投票で、フィヨン元首相が勝利

2016.11.28 Mon posted at 09:40 JST

(CNN) 来年4~5月に予定される仏大統領選に向けて、最大野党・共和党(中道右派)の候補を決める予備選の決選投票が27日に実施され、社会保守主義を掲げるフィヨン元首相(62)が勝利した。

フィヨン氏は決選投票でジュペ元首相(71)を大きく引き離し、約66%の票を獲得。「勝利は私のもの。信念に基づいた大きな勝利だ」と宣言した。

フィヨン氏は英国のサッチャー元首相にならって保守・強硬路線を取り、週35時間労働制や富裕税の廃止、公共投資の削減、移民への制限強化、国防予算の拡大などを主張。「フランスのサッチャー」とも呼ばれてきた。

決選投票で敗れたジュペ元首相

20日に実施された党予備選での得票率はフィヨン氏が44.1%、ジュペ氏が28.6%だった。サルコジ前大統領は20.6%にとどまり、決選投票に進めなかった。

フィヨン氏は数カ月前まで有力視されず、世論調査での支持率も3位にとどまっていたが、イスラム過激派との戦いに関する著書やテレビ討論会での健闘で有権者の心をつかんだ。ジュペ氏は経験豊かな穏健派と位置付けられていた。

オランド大統領が率いる与党・社会党の支持率が低迷しているため、大統領選はフィヨン氏と、右翼・国民戦線(FN)のルペン党首との対決になる可能性が高い。

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