韓国大統領府、バイアグラ364錠購入 高山病対策と説明

韓国大統領府が2年8カ月の間にバイアグラ364錠を購入

2016.11.25 Fri posted at 10:39 JST

(CNN) 韓国大統領府が2年8カ月の間にED治療薬のバイアグラ364錠を購入していたことが、このほど現地紙の報道で明らかになった。大統領報道官が「高山病対策」と説明したことに対し、インターネットでは疑問を投げかける声も出ている。

大統領府のバイアグラ購入は文化日報の報道で23日に明らかになった。同紙は大統領府が2014年1月~16年9月までに購入した医薬品の一覧を公表。この中にバイアグラ364錠と、プラセンタ注射薬150回分、慢性疲労治療薬などが含まれていた。

鄭然国・大統領報道官は定例会見で「バイアグラは朴大統領のアフリカ諸国訪問を前に高山病対策として購入した」と説明。ただし「1錠も使わなかった」としている。

バイアグラの効能について、登山が趣味という生物化学の専門家はCNNの取材に対し、実際に高山病を防ぐ目的で使っている登山者もいると指摘した。ただし臨床的に効能が実証されているわけではないという。

高山病に対するバイアグラの効能について、臨床的な実証はなされていないという

世界の8000メートル級の高峰をすべて制覇したオーストラリアの登山家アンドルー・ロック氏は、登山家が肺水腫を防ぐためにバイアグラを使うという話を10年ほど前から耳にするようになったと話す。

肺水腫は高高度で肺に水がたまって起きる症状で、呼吸が困難になって死に至ることもある。だがロック氏によれば「高山病になった時にバイアグラを服用すると、血管が拡張されて肺の水が排出される」との説があり、「私もその目的で持ち歩いていた」という。

一方、ニュージーランドで登山ガイド会社を経営するガイ・コッター氏は、高山病に対するバイアグラの効用は実証も否定もされていないと話している。

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