(CNN) 安倍晋三首相は17日、米次期大統領のドナルド・トランプ氏と会談する。大統領に選出された後のトランプ氏との会談は各国の首脳の中で初めて。
内閣官房参与の谷口智彦氏は16日、CNNの取材に対し、安倍首相は今後4年間、トランプ氏と連携しなければならないと述べ、今回の会談は互いを知り合う好機になると語った。
安倍首相はアジア太平洋経済協力会議(APEC)出席のためペルーに向かう途中、トランプ氏と会談する。トランプ氏は選挙運動の中で米国の同盟国である日本と韓国からの米軍撤退に言及して両国を驚かせ、今後の日米関係を巡って不安が強まっていた。
しかし谷口氏は、日米関係は二国間の関係にとどまらず、インド洋・太平洋地域における米国のコミットメントにかかわる問題だと指摘。同地域への米国のコミットメントに関して日本は最高の場所に位置しているとの認識を示した。
トランプ氏は、日本も北朝鮮の脅威が強まる中で、自衛のために核武装すべきだとの持論も展開していた。今年3月のCNNのインタビューでは「凶暴な北朝鮮に対して日本が自衛できるならその方がいい」と述べている。
この発言に対して安倍首相は当時、「次の米大統領が誰になるにせよ、日米同盟は日本外交の基軸だ」と述べていた。
日米関係の重要性は専門家も指摘している。テンプル大学のジェフ・キングストン氏は、「トランプ氏がすぐにカッとなる人物だということを安倍首相は分かっていて、前向きな雰囲気をつくりたいと思っている。安倍首相はオバマ大統領とはあまり相性が良くなかった」と解説した。
日本はまた、トランプ氏が北朝鮮にどう対応するのかも見極めたい意向だ。トランプ氏は北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)委員長の訪米を歓迎すると表明している。