オバマ氏、大統領選後初の会見 「トランプ氏に時間を」

円滑な政権移行のためのポイントについてオバマ大統領が会見

2016.11.15 Tue posted at 11:55 JST

(CNN) オバマ米大統領は14日、大統領選の結果が出てから初めての記者会見に臨み、米国民はトランプ次期大統領に準備の時間を与える必要があると呼び掛けた。

オバマ大統領は10日にホワイトハウスでトランプ氏と会談し、円滑な政権移行に尽力すると表明していた。

14日の会見は、大統領の任期中最後の外遊となるギリシャ、ドイツ、ペルー歴訪への出発前に開かれた。

オバマ大統領はこの中で、トランプ氏が「全国民の大統領」を目指す気持ちに偽りはないとの見方を示した。

一方、選挙戦での同氏の発言が原因で女性や少数派が不安な気持ちになっているとも指摘。トランプ氏はこうした人々に働き掛けるべきだと語った。また、同氏にそのような姿勢を示すための機会と時間を与えることが重要だと述べた。

トランプ氏については、就任時における政策面での準備状況に不安があるとも指摘

トランプ氏という人物については「イデオロギー的ではなく実利的。周囲に良い人材がいて本人がしっかりした方向感覚を持ってさえいれば、その実利性は良い方に作用するだろう」との考えを示した。

ただ、トランプ氏は具体的な政策という面で歴代大統領ほどの準備ができてないとも指摘し、「心配なことがあるかといえば、もちろんある。トランプ氏と私はたくさんの点で意見が食い違っている」と認めた。

トランプ氏が13日、右派の論客として知られるスティーブ・バノン氏を上級顧問に指名したことに対するコメントを求められると、人選にいちいち口を出すことは円滑な政権移行という目標に反すると主張。「トランプ氏自身に決めさせることが重要だ。その決断に対しては、今後2年もするうちに米国民が評価を下すことになるだろう」「大統領という職に就けば目が覚めるもの。現実にそぐわない意見や立場はすぐに一新されることになる」と強調した。

オバマ大統領はまた、トランプ氏が先週の会談で、主要な戦略的パートナーシップの維持に強い意欲を示したことを明らかにした。外遊で会談する各国指導者への伝言を託されたと述べ、「伝言のひとつは、北大西洋条約機構(NATO)と欧米間の同盟関係を維持するという意思表示だ」と語った。

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