中国・深セン(CNNMoney) 中国では11月11日は「独身の日」。同国のネット通販最大手アリババ集団はこの日、毎年恒例のバーゲンセールを開催している。
最初の1時間だけで、売上は353億元(約5530億円)。昨年の売上記録を破る勢いで、米国のクリスマス商戦の始まりを告げるブラックフライデー(感謝祭直後の金曜日)とサイバーマンデー(同月曜日)を合わせた規模を上回る。
深夜0時のセール開始を前に開かれたイベントには、サッカー選手のデービッド・ベッカム氏夫妻やバスケットボールのコービー・ブライアント選手といった有名人が登場した。
セール開始から最初の数時間についてみると、取引の80%以上がスマートフォン経由だった。アリババは買い物客をつなぎとめるために、仮想現実(VR)体験や拡張現実(AR)ゲームといった仕掛けも用意した。
アリババはこれに先立ち、スマホと組み合わせてVRを楽しめるボール紙製のVRヘッドセットを十数円で販売した。これを使えば、アリババに出店しているパートナー業者の実店舗に行ったような体験ができる。
例えば米デパートのメーシーズの場合、ニューヨークの旗艦店の店内に「入り」、青い点を操作して品物を選び、購入することもできる。
ARを使ったネコのマスコットを追いかけるゲームをプレーすると、割引クーポンがもらえるサービスもある。
コピー商品が売買されているとの批判もあるアリババだが、すでにアディダスやGAPといったブランドは「独身の日」セールに参加している。今年は新たにバーバリーやアップル、ビクトリアズ・シークレットも加わった。