英の新硬貨、大半の自販機で使えず 形や重さが変化

2016.11.06 Sun posted at 18:39 JST

ロンドン(CNNMoney) 英国で来年3月から出回る12角形状の新たなポンド硬貨が既存の自動販売機の大半に使えないことがこのほどわかった。

形状や硬貨材料の金属成分の配合の影響で旧硬貨とは重量が異なっているのが原因。自販機関連の業界は新硬貨に対応するための機器改良を迫られる結果となっている。自販機業界の団体によると、英国内に設置されている自販機は50万台で、新硬貨を投入可能にするために必要な改修費は3200万ポンド(約41億3000万円)と見込んでいる。

王立造幣局によると円形状の旧硬貨は来年秋までに回収する。旧硬貨は偽造されやすい種類とし、現在使われている1ポンド硬貨の2.5%以上が偽物とされている。同硬貨40枚のうち約1枚が偽造の計算となる。

造幣局は、新硬貨は世界で最も偽造しにくい種類と誇り、偽造対策のため高度な安全対策を硬貨に施したとしている。

来年3~9月の間は新旧硬貨は使用可能。この間に関連業界は自販機改造や従業員に偽造対策の講習を進めることを迫られることになる。

新硬貨の外周部分は黄金色が施され、材料はニッケル黄銅、銀色の内側部分はニッケルがめっきされた合金となっている。旧硬貨は全て黄金色で、ニッケル黄銅で出来ていた。

新硬貨の表面にはエリザベス2世女王の肖像が刻印される。裏面には、王冠と英国の4つの地域を象徴する4種類の植物があしらわれている。イングランドのバラと、ウェールズのリーキ(西洋ネギ)、スコットランドのアザミに北アイルランドのクローバーとなっている。

この裏面のデザインは公募され、6000作品が集まる中で15歳だったデービッド・ピアース君の案が採用されていた。

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