トラブル相次ぐ米海軍の最新鋭艦、今度はパナマ運河で亀裂

9月就役の米沿海域戦闘艦「モントゴメリー」がまたもトラブルに見舞われた

2016.11.03 Thu posted at 16:35 JST

(CNN) 米海軍は3日までに、最新鋭インディペンデンス級沿海域戦闘艦(LCS)「USSモントゴメリー」がパナマ運河を航行中、コンクリートの構造物に衝突し艦体に長さ約45センチの亀裂が入る損傷を受けていたことを明らかにした。同艦は就役から2カ月足らずで相次ぐトラブルに見舞われている。

海軍によると、モントゴメリーは大西洋から太平洋に向けて航行中、パナマ運河で「ロック」と呼ばれる閘門(こうもん)のコンクリートの構造に衝突した。同艦は地元パナマ運河の水先案内人が操船していたという。

ひびが入ったのは水位線より2.4~3メートルほど上の部分で、浸水したり安定性が損なわれたりする危険はないと海軍は説明。同艦はパナマ運河を無事通過して、予定通り米サンディエゴに向けて航行を続けているとした。

3億6000万ドル(約370億円)をかけて建造された最新鋭艦のモントゴメリーは、9月の就役以来、不運続きだった。

南シナ海の公海上を巡回するLCS「フォートワース」

10月4日には大型ハリケーン「マシュー」の到来に備えて避難させる途中でタグボートに衝突されて艦体に亀裂が入り、少量の海水が浸水した。

就航のわずか数日後にも、油圧冷却装置に海水が浸水してガスタービンエンジンのうち1基が停止するトラブルに見舞われていた。

9月には海軍がLCS計画の大幅な刷新を発表。最初の4隻を実験艦に指定して、米国外の非常事態への配備に制限を設けている。

海軍のLCSは「フリーダム」「コロナド」「フォートワース」「ミルウォーキー」でも故障などのトラブルが相次いでいる。

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