(CNN) 2014年3月に消息を絶ったマレーシア航空370便は最後の瞬間、旋回しながら猛スピードで墜落したことが、人工衛星との通信記録から新たに判明した。
不明機の捜索にかかわるマレーシア、中国、オーストラリア各当局や米英の専門家らが豪キャンベラで一堂に会し、関連データなどの情報を交換している会合で、豪運輸安全局(ATSB)が2日、通信記録の新たな分析結果を発表した。
それによると、同機は衛星と最後に交信した時点で、次第に加速しながら急激に高度を下げていたことが分かった。
また、今年6月にタンザニアで発見された翼部分の破片から、空気抵抗を調節するためのフラップを展開して着陸態勢に入った形跡はないことが確認された。
ATSBが実施したシミュレーションによると、機体は制御がきかない状態で旋回し、時速約450キロで墜落したとみられる。
不明機のものとみられる破片の報告は20件以上寄せられたが、確認が取れたのはタンザニアの1件を含む計3件にとどまっている。
これまでの捜索作業では、機体が沈んでいる可能性のある12万平方キロの範囲を設定し、すでに11万平方キロの海底を調べ終わった。チェスター豪運輸相は3日の記者会見で、墜落時の状況を示す新たな報告からも捜索範囲は正しいことが裏付けられたと述べた。
キャンベラでの会合は2日から4日まで開かれている。