決戦前夜のモスル市内を極秘撮影、CNNが映像入手

2016.11.01 Tue posted at 11:05 JST

イラク北部アルビル(CNN) イラク軍が過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」から北部モスルを奪還する作戦を進め、市街地での決戦が迫るなか、同市内で極秘に撮影された映像をCNNが入手した。路上に市民や車の姿はほとんどなく、ゴーストタウンのような光景だ。

映像はモスル大学周辺から始まり、爆弾を避けるために設置された防護壁やISISの黒い旗が映っている。閑散とした街は嵐の前の静けさを思わせる。

映像は、ISISがモスルを制圧した2014年6月以降に地元の学生や公務員らが結成した抵抗組織「モスル旅団」のメンバーが、10月29日に車の中から撮影したとされる。

クルド人自治区で「モスルから」という名前で、昨年開設した無認可のラジオ局を通してモスル情勢を伝えている人物から、CNNが独占入手した。

CNNに映像を提供したのは、モスル市内の情報筋と常に連絡を取っている地元ジャーナリストだ。別の情報筋によって、同市東部の映像であることが確認された。ただ撮影日についてCNN独自の確認は取れていない。

ISIS支配下のモスルでは衛星放送やインターネット、携帯電話の使用が禁止され、外部とほとんど連絡が取れない状態が続いている。

「モスルから」と名乗る人物は「ISISはモスル市民が通常の生活を送っていると主張するが、現実は違う」と指摘する。ラジオ局に寄せられた声によると住民らは1日1回しか食事を取れず、近隣で助け合いながらなんとか生き延びているという。

決戦前夜のモスル、その内部は

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