甘い飲料を1日400ミリ摂取、糖尿病リスク倍増か

2016.10.23 Sun posted at 14:53 JST

(CNN) 甘い飲み物を1日にコップ2杯以上飲むと、糖尿病にかかるリスクが2倍になるという研究結果がこのほど発表された。甘みのもとが砂糖でも人工甘味料でも、リスクは同じように増大するという。

スウェーデンのカロリンスカ研究所の栄養学者、ジョセフィン・エドバール・レベーンボリ氏らが、スウェーデン人2800人余りを対象としたアンケート調査のデータを基に、大人になってから発症することが多い2型糖尿病、成人潜在性自己免疫性糖尿病(LADA)の患者グループと、糖尿病でないグループとの間で甘い飲み物の摂取量を比較した。

その結果、甘い飲み物を1日に400ミリリットル以上飲むと糖尿病のリスクが2倍に増えることが分かった。

さらに、1日1000ミリリットル以上飲むと2型糖尿病のリスクが10倍になるという結果も出た。レベーンボリ氏によると、これほどの量を飲む人はもともと数が少ないため、正確な統計とはいえない可能性がある。

だが2型糖尿病に関しては、甘い飲み物の摂取量が200ミリリットル増えるごとに発症リスクが20%増えるとの数字も出たという。

飲み物の甘みが砂糖由来か人工甘味料を使っているかによって分けても、発症リスクの増大傾向は変わらなかった。ただ同氏は、人工甘味料を使った飲み物については情報が不十分だとして、「今後さらにデータを集める必要がある」と慎重な見方を示した。

リスク増大の裏にある生物学的な原因は解明されていない。英レディング大学の栄養学専門家、クリスティン・ウィリアムズ氏は「人工甘味料でもリスクが上がるという結果は興味深い。カロリー摂取量の増加や、糖による悪影響とは直接かかわりがないことがうかがえる」と評価する。

同氏は一方で、研究が自己申請のデータに基づいていること、甘い飲み物を多く飲むと答えた人はほかの面でも不健康な生活習慣が目立つことを指摘。食生活全体や運動などの要因もかかわっている可能性があるとして、「甘い飲み物と糖尿病リスクの関連性を断定するにはさらなる研究が必要」との見解を示した。

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