(CNN) 屋外のピクニック・テーブルで息子と向き合い、「昨日の夜にママが死んだ」と告げる父親。胸をえぐるような映像がインターネット上で拡散している。
米オハイオ州北東部に住むブレンデン・クラークさんの妻は、薬物中毒で死亡した。クラークさんは翌日、それを息子のキャメロン君(8)に知らせた瞬間の映像を交流サイト(SNS)のフェイスブックに投稿。映像は急激に拡散し、閲覧数は1週間で3400万回を越えた。
映像の中でクラークさんは、キャメロン君に「話しておかなければならないことがある」と切り出し、妻の死を知らせる。
キャメロン君は驚いた様子で何度か聞き返す。「どういう意味?ぼくのママが?どうして?」
クラークさんが「麻薬のせいだ」と告げると、少年は隣にいた祖母に抱かれて泣き崩れた。
クラークさんはフェイスブックに「子どもを持つ全ての薬物中毒者に見てもらいたい」と書き込んだ。
キャメロン君に撮影の許可は取っていなかったが、ネットに投稿することについては了解を得たという。
「これはやらせでなく現実。薬物中毒者に問題の深刻さを知ってもらいたくて、ある人に撮影を依頼した」と、クラークさんは話す。
「あなたが麻薬のせいで死んだと、だれかがあなたの子どもに伝える。そんなことにならないよう、この病から抜け出してほしい」
この映像は、オハイオ州の薬物問題がもたらす犠牲の大きさを改めて浮き彫りにしている。CNNの姉妹局HLNのニュース・アンカー、アシュレー・バンフィールド氏がCNNの番組で指摘したところによると、同州では昨年、薬物中毒で3050人が死亡した。
クラークさんの妻の正式な死因ついて、郡検視局は「毒物検査の結果を待って確定する」との立場を示した。
「ママが昨日、麻薬で死んだ」 父が息子に告げる