米、キューバ葉巻やラム酒の無制限持ち込み許可 制裁緩和

キューバのタバコ生産者

2016.10.15 Sat posted at 17:19 JST

ハバナ(CNN) オバマ米大統領は14日、キューバに対する経済制裁をさらに緩和し、米国の旅行者が個人消費の目的でキューバ名産のラム酒や葉巻を制限なく購入し、持ち帰ることなどを認めた。

両国間の貿易交流も一層進め、キューバ国営の製薬企業が安価な薬剤を米国内で販売できる方途にも道筋を付けた。

ラム酒や葉巻の持ち帰りは機内への持ち込み荷物に入れるのが条件。キューバ産の葉巻の国内での販売禁止は今後も維持される。従来は第三国で購入しても米国への持ち帰りは禁じていた。この規制は2年前に一定程度緩和されたが、税関を通過出来る葉巻は100ドル(約1万400円)相当が上限額となっていた。

昨年7月の米国との国交回復などを受けキューバは現在、観光ブームに沸いている。これを受け、極上の葉巻は商店の棚から減り続けているともされ、愛好者の間にはキューバ政府が手間を惜しんで低品質の葉巻を生産するとの懸念も生まれていた。キューバ産の葉巻は強烈な大地の香りなどが持ち味で人気が高い。

キューバ産の葉巻は強烈な大地の香りなどが持ち味で人気が高い

キューバ革命を端緒にした米国の貿易制裁は1962年に故ケネディ大統領が打ち出していた。ただ、全面禁輸に署名する前、葉巻好きとして知られた同大統領は側近に首都ワシントン内で見付けられる限りのキューバ産葉巻を買い占めさせたとの逸話もある。側近だったピエール・サリンジャー氏によると、当時買い集めた葉巻は1200本に達したという。

禁輸以降、旅行客がキューバ産葉巻を持ち帰り、税関検査で見付かった場合、密輸品として取り上げられ、目の前で折られるような羽目にも陥っていた。

米、キューバ両国は2014年12月、電撃的に国交正常化交渉を発表。昨年7月に国交を回復していた。今年3月にはオバマ大統領が米国大統領としては88年ぶりのキューバ訪問に踏み切っていた。関係正常化の流れの中で米国はキューバに対する経済制裁を段階的に解除していた。

米、キューバ葉巻やラム酒の無制限持ち込み許可

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