ウィキリークスのメール暴露、ロシア関与の見方強まる 米当局

米大統領選に絡んだメールの暴露について、米当局はロシアの関与への疑いを強めている

2016.10.14 Fri posted at 15:18 JST

ワシントン(CNN) 内部告発サイト「ウィキリークス」が米民主党有力者らの電子メールを相次いで公開している問題で、ロシア政府がハッキングされた米大統領選関連のメールをウィキリークスに提供しているとの見方が強まっている。米当局者らが14日までにCNNに明かした。

ウィキリークスは最近、民主党候補ヒラリー・クリントン氏の選挙陣営責任者、ジョン・ポデスタ氏のメールを相次ぎ公開している。こうした中、米当局者らはCNNに、窃取されたメールなどを公開する場としてロシアがウィキリークスを利用しているとの証拠が増大していると明かした。

当局者の1人は、一連の公開手法について、「控えめに言ってもロシア政府が情報を提供しているか、あるいは情報のリークに直接関与している可能性もうかがわせる」と指摘する。

米情報機関の当局者らは依然、ロシアとウィキリークスのつながりがどの程度のものか調査を進めている段階。だが、一連のリークの背後にロシアがいるとの見方が当局者の間で強い状況には変わりがない。

一方、ウィキリークスの創始者であるジュリアン・アサンジュ容疑者は、ロシアとのつながりや協力をこれまで一切否定している。

ウィキリークス創始者のジュリアン・アサンジュ容疑者はロシアとのつながりを否定

ロシア当局の高官らは、ロシア政府がサイバー攻撃により米大統領選に影響を与えようとしているとの批判を否定。プーチン大統領は12日、こうした指摘を「ヒステリー」と嘲笑した。

またロシアのラブロフ外相はCNNとのインタビューで、米国が「相応の対抗措置」でもってサイバー攻撃に報復すると言明していることについて、「米国が何かをやると決めたのならば、それをやらせればいい」と発言。そのうえで「だが、ロシアが米国の内政問題に介入していると指摘するのはばかげている」と述べた。

ロシア政府によるこうしたコメントは、オバマ政権やクリントン陣営で高まるロシア批判を鎮めるうえでほとんど効果がなかった。

ホワイトハウスのアーネスト報道官は12日、窃取された電子メールの一連の公開について、ウィキリークスによるものも含め、「ロシアの指示を受けた動きの数々と符合している」と述べた。自身のメールをウィキリークスに公開されたポデスタ氏もロシアの関与を指摘している。

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