ナイジェリアの過激派ボコ・ハラム、誘拐した少女21人解放

ナイジェリア政府とボコ・ハラムとの交渉を通じ、解放された少女たち

2016.10.14 Fri posted at 10:50 JST

(CNN) ナイジェリアの過激派「ボコ・ハラム」が同国北東部の村チボックの寄宿学校から276人の少女を誘拐した事件から2年半。同国政府は13日、ボコ・ハラムがこのうち21人を解放したと発表した。

関係者によれば、21人は夜明け前にカメルーン国境に近い北東部の町バンキで政府側に引き渡されたという。

誘拐された276人のうち、事件直後に57人が自力で逃げ出し、今年春には1人が保護されたが、残る少女たちの消息は分かっていない。

大統領報道官によれば、政府とボコ・ハラムとの交渉を仲介したのは国際赤十字とスイス政府だったという。

ナイジェリアのモハメド情報相はメディアに対し、今回の解放は「(誘拐という)悲しい問題の解決に向けた政府の不眠不休の努力の結果」であり「チボックの少女たち全員の最終的な解放に向けた確かな1歩と考えている」と語った。

政府側によるボコ・ハラムの戦闘員の解放は行われていないという

解放の条件については明らかになっていないが、少女たちと引き換えに解放されたボコ・ハラムの戦闘員はいないと関係者は言う。

モハメド情報相も「交換ではなく解放だ。大変な交渉と双方の信頼のたまものだ」と述べている。

ボコ・ハラムの指導部内では最近、分裂が起きていると見られている。ボコ・ハラムが忠誠を表明している過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」はこの夏、古くからのリーダーがいるにもかかわらず、別の人物をボコ・ハラムのリーダーとして紹介している。

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