バンコク(CNN) タイのプミポン国王(88)の不安定な健康状態が続くなか、ワチラロンコン皇太子は12日、首都バンコクに戻った。タイ王室が明らかにした。皇太子は国王の入院するシリラート病院に向かったが、国王を見舞ったかどうかは明らかにされていない。
そんな中、多くのタイ国民が国王の写真を手に各地の寺院やシリラート病院の周囲に集まり、早い回復を祈っている。ほとんどの人が健康回復の色と信じられているピンク色や、国王のシンボルカラーである黄色の服を着ていた。
プミポン国王は70年前に即位し、世界では現在、在位期間の最も長い君主だ。先週末に新たな医療措置を受け、医師団は慎重に経過を観察している。
国王の病状への懸念が高まる中、政府の報道官は国民に対し、今後の推移については「ソーシャルメディアにおける裏付けのない情報」を信じるのではなく「公式発表を待つ」よう呼びかけた。
ワチラロンコン皇太子とプラユット暫定首相が会談を行う見通しだが、政府報道官は声明で、話し合いのテーマは一般的な問題になるとしている。
タイ国民は、自分たちの祈りが国王の回復につながるはずだと信じている。
シリラート病院のそばに、家族と一緒に祈りに来たという24歳の男性は、国王のことを国民の「手本」であり「精神的指導者」だと述べた。「自分たちの祈りが国王の回復の助けになると信じている。みんな、これからどうなるか心配な気持ちも少しあるかも知れない。だが今大事なのは、国王を応援して国王のために祈ることだ」